第五十四番札所 近見山 宝鐘院 延命寺 -2




 延命寺の梵鐘は音色の良さで地域の人々に親しまれてきました。特に2代目の近見二郎は宝永元年(1704年)、当時の住職が私財を投じて鋳造したもので今治市指定の文化財です。現在の梵鐘は3代目で、近見三郎という愛称で呼ばれていますが、年1回の除夜の鐘の時のみ二郎の音色を聞くことができます。

 境内には越智孫兵衛供養塔が建立されており、毎年8月7日には盛大な慰霊祭を行っています。江戸時代の庄屋、越智孫兵衛は、「七公三民」の厳しい年貢取り立てに苦しむ農民を救済する為、池普請の際に麦粥を竹筒に詰めただけの農民の弁当を役人に見せ、年貢を「六公四民」に免下げしたそうです。それ以降も農民の生活向上に寄与し、享保の大飢饉の時にも一人の餓死者も出さなかったといいます。

 この他、現在ではほとんど見なくなった真念法師の道しるべ石も残っており、四国で2番目に古いものではと言われています。



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